日本がキャッシュレス化が進まない理由
日本は「キャッシュレス社会から遅れている」という言葉を耳にします。世界各国ではキャッシュレス化は大きく進展していて、特に中国や韓国といった日本からも近い国々では当たり前のように使用されています。
ではなぜ日本は「キャッシュレス化」が遅れているんでしょうか。
この疑問についてお答えしていきます。
各国とのキャッシュレス比率差は?
まずそもそも、日本はキャッシュレス化が進んでいないといわれていますが、どのくらい差があるんでしょうか。
各国のキャッシュレス決済比率(2016年度)を比較してみると(参照:cashless Roadmap2019より)
- 韓国:96.4%
- イギリス:68.6%
- 中国:64.3%
- 日本:19.9%
数値を見ても分かる通り、これだけの差があるのが現状です。
なぜキャッシュレスが普及しないのか?
本題になりますがキャッシュレス決済が日本で浸透しない理由は大きく2つあります。
- 圧倒的な現金主義思想
- キャッシュレスに対する抵抗感
①圧倒的な現金主義思想
これが一番大きな理由ともいえます。「現金は安心安全だ」「キャッシュレスは個人情報漏洩とか心配だ」などこんな考え方が中心となります。
結果として「現金決済で十分だ」「現金決済だと心配ない」という考えに至ってしまいます。
このような考え方が世界とのキャッシュレス普及率の差を拡げています。
一方で日本の「治安の良さ」も現金主義思想を確固たるものにしています。他の国においては「市場に偽札が出回る」ということが横行しており、日本のように現金に対して信頼がない国が多いです。
特に中国は偽札が横行しすぎており「現金なんか信用できない」という考え強く、お金に関する信頼度と安心度は極端に低いんです。
ゆえに中国国民は早々に現金離をして、今ではキャッシュレス決済のほうが主流になるくらいキャッシュレスが爆発的に広がっています。
日本でキャッシュレス化がうまく進まないのは日本の治安の良さが影響した「現金への安心感」が大きな理由となっています。
②キャッシュレスに対する抵抗感
先ほどは使い手側の思考でしたが、こちらは使われる側の思考です。
キャッシュレス決済を行うためには、それを決済するためのシステムが必要となります。これも実は障壁になっているもののひとつです。
例えばシステム導入の費用や決済手数料などがあげられます。
- クレジットカード手数料:約7%
- QRコード決済手数料:約3%
上のような手数料が発生する為、嫌気を抱く人も多いです。またキャッシュレス決済も多様化しており、「どれを導入していいのか分からない」という心理も抱いています。
結果としてキャッシュレス導入に対して否定的なイメージを持ってしまいます。
まとめ:現状維持バイアスの強さが原因
日本は「現金決済主義」で、もしかしたらキャッシュレス決済という新しい分野に踏む込むのが遅れてしまっているかもしれません。まずは「現状維持のバイアス」を壊してキャッシュレス決済を始めてみては良いのではないでしょうか。